大学院留学の中でも、特に注目を集めているのが、MBA取得を目指した留学である。MBAとはMaster of Business Administrationの略で、日本語では「経営(管理)学修士」と訳される。つまり、MBA取得者とは、経営学について大学院レベルの学識を備え ている者ということになる。とはいえ、プロフェッショナル・スクール(実学系)であるビジネススクールでは、学術系の大学院と異なり、単なる学究的な活動 にとどまらず、社会で即戦力となりうる経営管理者の養成にも重点が置かれている。
そもそも経営管理学が初めて論じられたのは、アメリカのペンシルバニア大学のウォートンスクールにおいてであるが、その後ハーバード大学のビジネススクールが、ケース・スタディを主とした教育法を開発し、現在この分野では同大学が中心的な役割を果たしている。
カリキュラムの内容は、各ビジネススクールによって異なり、起業、国際ビジネス、金融などそれぞれ得意とする分野を生かして特徴を打ち出している。また、世相を敏感に反映し、近年ではeコマース、eビジネス、バイオビジネスなど新しいプログラムが次々に誕生している。
さて、実際にMBA留学の出願手続きをする場合には、おもに以下の資格や提出物が必要になる。
このほか、面接を課す大学もある。なお、入学許可の判定は、出願者の学力、経歴、個人的資質などを基に、あくまでも総合的に下されるものなので、GPA、GMAT、TOEFLなどのスコアは、よいに越したことはないが、何点取れば合格といった線引きはできない。
イギリスには現在170以上のビジネススクールがあり、年間1万人の卒業生を輩出している。MBAプログラムもその数の多さから選択肢は多く、自分の経歴やキャリア目標に合ったプログラムが見つけやすい。さらに、自分の性格に合う学生層、生活環境など、ランキング以外にもさまざまな角度から吟味して細かく絞り込むことができ、最終的に自分のニーズにかなり合うMBAプログラムが見つけられる。ただし、イギリスでは、大学全体としての評判と、その大学の中のある一学部としてのビジネススクールの評価に大きな差があることがあるので、プログラムそのものの内容をしっかり確認することも大切。
フランスでは、最近、多くのビジネススクールが競って英語のみでも受講できるプログラムを開発している。その中でも、INSEADはもちろんのこと、 Audencia Nantes School of Management、Reims Management School、E.M.Lyon Graduate School of Managementは、いずれもフランスの名門校だが、そのMBAプログラムや教授陣の質は高く、世界中から優秀な学生が集まっている。また、アメリカの教育機関とも密接なネットワークを持つモナコ唯一の大学International University of Monacoは、通常のInternational MBAプログラムのほか、Luxury Managementに重点を置いたユニークなMBAも提供している。